この展覧会では、BOROの考え方や日に触発された4ブランドの作品も展示されています。まとふ、KUON、NIMAI NITAI、ANTONINAです。まとふは、2014年秋冬の「ふきよせ」コレクションで、志村ふくみさんの「切継」という作品に影響を受けています。KUONは、BOROなどをリメイクし、東日本大震災の被災地の人々に生産してもらっています。NIMAI NITAIは、インドの最貧困地帯の女性に生産してもらっています。インドにも刺し子があります。ANTONINAは、フィリピンの若いデザイナーで、BOROをリスペクトする2020年春夏コレクションを東京で発表しました。
展覧会情報
衣装展の紹介
つぎはぎの仕事着ー暮らしが仕立てたデザインー
愛荘町立歴史文化博物館で始まったこの展覧会は、2018年に多賀町で見つかった衣生活資料を含み、半世紀前までの暮らしぶりを伝えます。BOROと呼ばれますが、それはボロボロという意味ではないようです。当て継の配置、丹念にされたステッチなどから、当時の女性の仕事に思いを馳せたいものです。
アライア展
アライアが亡くなって、アトリエで開かれた展覧会。パリにいらっしゃる齋藤統さんに教えて頂いて、観ることができました。どのドレスも布の性質をよく生かし、素晴らしいカッティングとアイディアで、私は、これまでアライアの何を知っていたのだろうと思い知らされました。20180401
サンローラン美術館
ガリエラ宮のパリ市立衣装美術館からほど近い場所にあるサンローランのオフィスに作られた美術館。何といってもサンローランの仕事場がそのまま残されていることに心打たれます。
会場に入る前に観る映像からは、彼のしてきた仕事の大きさを再確認させられ、展示場の入り口には、カジュアルでありながら歴史的な服が並べられ、その仕事をさらに認識させられます。
しばらく前にKCIの仕事で80年代のパリのプレタコレクションの映像を調査することがあり、その時に、改めてサンローランの他との違いを思い知らされていたので、ここを訪れることができて嬉しかったです。20180403
パリ装飾美術館
エルメスのマルジェラ展。ガリエラの展覧会と比べてみると、彼が自分の考えをエルメスというラグジュアリーブランドであり、スポーティーな服だけを彼に託すまでは作り続けてきた会社のために、どのように再解釈しアレンジしていたかがわかります。彼の優秀さを見る思いです。